震災後に思っていたこと

震災後に思っていたこと

たった一度しかない人生を被災で終わった人々。
とても気の毒だと思う。


俺は病と闘っていた1月下旬から7月初まで、毎日死ぬことばかり考えていた。
地震のあとは、被災者に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
時間も余力もあるのに、ボランティアすらできない自分が情けなかった。


俺のブログを見た会社をやめた元同期が、心配して、ちょくちょく
メールをくれた。
ありがたかったし、助かった。
便利な時代になってよかったと思った。


人生。

何にもないところから、一瞬光って、そしてまた、何にもないところへ消えてい
く。
どうせ終わってしまうなら、最初から始まらなければよかったのに・・・
とヤバイ時にはよく思う。


誰かを好きになったとき、初めてエッチができたとき、
「あ〜、生まれてきてよかった」と思ったものである。


そういった、単純でわかりやすいこと、純粋さとでもいうのかな。
それをどこかに忘れてきてしまったのかもしれない。
「理性」という名の電車に乗ってしまったがために。


「こだわり」という名の融通のきかない傲慢さは、時に人の感情を逆撫でる。
しかし「こだわり」という名の自分らしさを隠してしまっては、
行き先すら見失い、建前と予定調和でいっぱいの満員電車を降りそこねてしまう。


いったん反対路線へ乗り換えて、
「こだわり」という名の自分らしさを手がかりに、その忘れ物を取り戻そうと思
う。
電車を何本も見送ってしまうことになるけれど。