ゆうべ、高校の同級生のT.Kと久々に再会した。
彼の結婚式以来だから、かれこれ5年ぶりくらいになるかと思う。


新宿西口で待ち合わせし、近くのルノアールへ入った。
彼はもともとバイタリティーあふれる人間で、
会っていなかった数年間の間も
きっとバリバリな毎日を過ごしていると思っていた。


しかし、予想外にも彼の数年間の波乱万丈談が始まった。
俺もそれなりに波乱万丈な数年間を過ごしてきたけれど、
彼の話は俺のレベルを超えていた。


ああ、苦悩していたのは俺だけじゃなかったんだなと思った。
彼は俺がいつも思っていることを言い出した。
「周りに本音で話せる人間がいない」と。


しかし、彼は一年前に師に値するような人物と出会ったそうだ。
それで、何かふっきれたらしい。


俺には「あの人みたいになりたい」とか「あの人についていこう」というような、
師と仰げる人物がいない。


俺は尾崎豊をずっと引きずりながら生きてきている。
尾崎豊のようになりたい」と思っていたが、彼はもういない。
だから「一体、どこをめざせばいいのか」がわからず、迷走しているのである。