彼は生きていれば40歳になっていた。

同い年には、生前に仲の良かった吉川晃司・岡村靖幸の他に、
奥田民生などがいる。


奥田民生は今、木村カエラのプロデュースでイイ感じでやってる。
尾崎もあんな風になっていたのだろうか?


それとも浜省のように非定期にアルバム出したりしながら、
ドラマかなんかとタイアップしてメガヒットソングを生んでいたかもしれない。


彼は美しいまま去っていった。
どんなに時が過ぎようとも、尾崎豊の人物像は20代のまま変わっていかない。


彼をリアルタイムで好きだったから、今あえて言おう。
彼は死んでしまったがゆえに美化され過ぎているし、
その上、すっかりポピュラーになってしまった。


生き様だとか歌詞のメッセージ性だとか、
確かに俺はとっても好きだったけど、
でも彼は生前、一人のミュージシャンに過ぎなかったと思う。


決して万人受けする曲をつくっていたわけではない。
彼だけが苦しんだりもがいたりしているのではなく、
ミュージシャンは誰しも 新たな創作といつも戦っているのであろうと思う。


彼はグレイトな表現者だったのは間違いない。
・・・が、切り口を変えれば、グレイトな表現者は他にもたくさんいるし、
だから彼はNO.1というタイプではなかったと思う。


彼をリアルタイムで好きだった人たちの中には、
オイラと同じようなことを思っている人が結構いると思う。


彼は、当時のボクら1人ひとりにとって
かけがえのない オンリー1 な存在であったはず。


結構売れていたわりに、意外と周りに尾崎ファンは見つからなくて、
言わば、尾崎オタク・尾崎マニアだけの存在だった。


だけど、誰でも知っている人になってしまって、
なんだか大衆化されてしまって、
ある意味、日本のロックの象徴的な存在にまでなってしまった。


それが何だかやるせない・・・と思うのは私だけ?